行政書士のダブルライセンス

行政書士の資格を取っても、すぐ仕事に繋がると言う訳ではないと言う事を頻繁に耳にするのですが、他の資格も一緒に取得しておいたほうがいいでしょうか?

この質問に対する回答はNoです。行政書士の資格を取ったからといって、確かにすぐ仕事がくるとは限りません。しかし、だからといって、安直に別の資格を取りに行くことはあまりおすすめしません。なぜなら、そうしてまた資格を取ったとしても、今度はまた別の資格を取ろうと考えてしまうからです。

そうすることによって、資格は増えますが結局同じことを繰り返してしまうでしょう。そういう意味では、安易に資格だけを増やすのは控えるべきだと思います。

行政書士という一つの資格を追求することが重要

保有する資格が増えたとしても、それだけで仕事が生まれるわけではありませんし、何よりも仕事をこなせるようになるわけではありません。

行政書士、社労士、税理士
仮のこの3つの資格を取得したとします。もちろん、それ自体は努力の成果なので素晴らしいことですが、これらの職種としての仕事の経験がゼロだったとしたら、実務者としての実力もゼロです。会社設立の登記を依頼しようとする人からすれば、こういった人よりも、実働経験5年、会社設立の登記をこれまで100件やってきましたといった行政書士に依頼するのではないでしょうか?

依頼者からすれば、複数の資格を持っているからといって、それが、この人に仕事を依頼しようという理由になることはありません。あくまでも、自分が依頼しようとしている仕事に対する能力が基準であり、それは勉強だけでなく経験によって磨かれるものです。

つまり、複数の資格を取得することに労力を使うのではなく、一つの資格に徹底的に精通することに力を注ぐべきということです。これが実務者として成功するための秘訣です。

まずは行政書士と税理士といったダブルライセンスまで綿密なキャリアプランがあり、どうしても複数の資格を所有する必要があるということであれば、最初に取得しておくのもいいと思います。たとえば、税務の顧問契約を取るための見込み客を獲得するために、会社設立の登記を手数料無料で請け負うといった戦略を実行している税理士さんが少なくありませんが、こういった目的があるのであれば、行政書士と税理士の資格を同時に取得するのはアリです。

こういった明確な理由付けがないまま、何となく『資格があればいいだろう』という発想で取得するのはダメですし、理由付けがあったとしても、一度に取得するのは2つぐらいまでにしておいたほうが賢明です。

資格を取ったら、業務経験を積むほうに意識を向けるべきです。

お客様のニーズに合わせて、資格を増やすのがベスト

最後に資格を増やすという方向性において、最も効果的なやりかたはお客様のニーズに合わせる形です。たとえば、税理士として顧問契約をしている会社さんのなかで、人事労務に悩む経営者が増えてきた。その悩みを解決するサポートをするために、社労士の資格を取得するといった流れです。

こうしていけば、スムーズに自分の仕事の幅を増やしていけますし、現場に合わせた形なので、取得後も効果的な組み合わせとなるのは間違いありません。

鋭い方はお気づきになったかもしれませんが、このやりかたを実践するには、お客さんがいることが前提です。仕事をしているなかで生み出されるアイデアだからです。そのためにも、まずは業務です。行政書士の資格をとったら、すぐに行政書士として活動開始、自分のお客さんを増やすことを心がけましょう。

もう、資格だけでは食べていけない

○無料メルマガ「もう、資格だけでは食べていけない」のご案内
現在、経営天才塾では主宰の横須賀輝尚のメールマガジンを無料で配信しております。この機会にぜひご登録ください。

「もう、資格だけでは食べていけない」など累計20冊14万部を超える日本一の資格コンサルタント、士業向け経営スクール経営天才塾主宰横須賀輝尚の士業向け公式メルマガ。2007年から10年間、全国1600名以上の士業の相談に答え続けている。その回答数は2万件以上。本メルマガでは、天才塾で相談された事例を中心に、行政書士、社労士、税理士、司法書士、弁護士、弁理士等の士業・資格業の営業ノウハウをFAQの形を通じて週1回配信いたします。バックナンバーは非公開となりますので、お早めにご登録ください。

メルマガ購読・解除

関連記事

コメントは利用できません。

カテゴリー

全記事数更新中!

1495

定例セミナー配信予告

  1. 講師:横須賀輝尚 テーマ:未来の相続業務と相続・遺言の絶対領域の作り方 内容: 4月17日…
  2. 講師:高金大輝 テーマ:最新リスティング広告動向と、最新成功事例解説 内容: 常に変化を遂…
  3. 講師:横須賀輝尚 テーマ:提携業務の未来予測と業務のシフトチェンジについて 内容: 現在の…

定例セミナー動画

ページ上部へ戻る