行政書士のダブルライセンス
- 2017年2月3日
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行政書士の資格を取っても、すぐ仕事に繋がると言う訳ではないと言う事を頻繁に耳にするのですが、他の資格も一緒に取得しておいたほうがいいでしょうか?
この質問に対する回答はNoです。行政書士の資格を取ったからといって、確かにすぐ仕事がくるとは限りません。しかし、だからといって、安直に別の資格を取りに行くことはあまりおすすめしません。なぜなら、そうしてまた資格を取ったとしても、今度はまた別の資格を取ろうと考えてしまうからです。
そうすることによって、資格は増えますが結局同じことを繰り返してしまうでしょう。そういう意味では、安易に資格だけを増やすのは控えるべきだと思います。
行政書士という一つの資格を追求することが重要
保有する資格が増えたとしても、それだけで仕事が生まれるわけではありませんし、何よりも仕事をこなせるようになるわけではありません。
行政書士、社労士、税理士
仮のこの3つの資格を取得したとします。もちろん、それ自体は努力の成果なので素晴らしいことですが、これらの職種としての仕事の経験がゼロだったとしたら、実務者としての実力もゼロです。会社設立の登記を依頼しようとする人からすれば、こういった人よりも、実働経験5年、会社設立の登記をこれまで100件やってきましたといった行政書士に依頼するのではないでしょうか?
依頼者からすれば、複数の資格を持っているからといって、それが、この人に仕事を依頼しようという理由になることはありません。あくまでも、自分が依頼しようとしている仕事に対する能力が基準であり、それは勉強だけでなく経験によって磨かれるものです。
つまり、複数の資格を取得することに労力を使うのではなく、一つの資格に徹底的に精通することに力を注ぐべきということです。これが実務者として成功するための秘訣です。
まずは行政書士と税理士といったダブルライセンスまで綿密なキャリアプランがあり、どうしても複数の資格を所有する必要があるということであれば、最初に取得しておくのもいいと思います。たとえば、税務の顧問契約を取るための見込み客を獲得するために、会社設立の登記を手数料無料で請け負うといった戦略を実行している税理士さんが少なくありませんが、こういった目的があるのであれば、行政書士と税理士の資格を同時に取得するのはアリです。
こういった明確な理由付けがないまま、何となく『資格があればいいだろう』という発想で取得するのはダメですし、理由付けがあったとしても、一度に取得するのは2つぐらいまでにしておいたほうが賢明です。
資格を取ったら、業務経験を積むほうに意識を向けるべきです。
お客様のニーズに合わせて、資格を増やすのがベスト
最後に資格を増やすという方向性において、最も効果的なやりかたはお客様のニーズに合わせる形です。たとえば、税理士として顧問契約をしている会社さんのなかで、人事労務に悩む経営者が増えてきた。その悩みを解決するサポートをするために、社労士の資格を取得するといった流れです。
こうしていけば、スムーズに自分の仕事の幅を増やしていけますし、現場に合わせた形なので、取得後も効果的な組み合わせとなるのは間違いありません。
鋭い方はお気づきになったかもしれませんが、このやりかたを実践するには、お客さんがいることが前提です。仕事をしているなかで生み出されるアイデアだからです。そのためにも、まずは業務です。行政書士の資格をとったら、すぐに行政書士として活動開始、自分のお客さんを増やすことを心がけましょう。
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