独立前に税理士として実務経験は積むべき?

税理士として独立・開業しようとする人が持つ疑問の1つが、『独立前に実務経験をどれくらい積むべきか』ということでしょう。

この質問をすること自体が間違っている

至極真っ当な質問のように思えますが、実は開業税理士として成功している人のなかには、『この質問をすること自体が間違っている』という考えを持っている人が少なくありません。独立するには実務経験を積んでおかなければいけないという発想自体が間違っているということです。

税理士として活動するには日本税理士会に登録しなければいけません。そのためには税理士試験に合格することに加えて、2年間の実務経験が必要となります。例外はないので、誰でも独立前に実務経験を積むことになります。

『2年では少ないのでは?』と思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

仕事はやりながらでも覚えられますし、分からないことが出てきたら先輩や仲間の税理士にアドバイスをもらえばいいだけです。役所相手の仕事であれば、役所の担当者に聞くという手もあります。

実務経験があったほうが有利といえば有利ですが、無ければ無いなりにどうにかなります。そもそも誰でもゼロから出発するものなのですから、実務経験がなければ仕事が出来ないという発想はおかしいわけです。

重要なことは営業スキル

それ以上に重要なことは、開業税理士として成功するために最も重要なことは営業スキルであるということです。お客さんがいなければ仕事にならないのですから、顧客を獲得するスキルのほうがよっぽど重要です。

極端な言い方をすれば、顧客を掴まえることが出来れば、業務は他の税理士にお願いして、まかせてしまってもいいわけです。

実務をこなせる税理士はたくさんいても、営業ができる税理士というのは殆どいません。そして、売上・収入を得るうえでは、どちらが先にくるかといえば営業です。だからこそ、営業が出来れば、どうにかなります。

実務経験を積む暇があったら、営業スキルを高める努力をしたほうがいいという人すらいます。

実務経験のメリット・デメリット

下記に実務経験を積むことのメリット・デメリットをまとめてみましたが、実務経験を重ねて身に付くのは業務の進め方であり、営業の方法ではありません。

そして、営業ができない限り、独立して成功することもありません。

まず実務経験を積むという選択肢も決して悪くありませんが、こういったことを頭に入れたうえで判断することが大切です。決して実務経験を積めば、それだけで独立した時に有利になるとは考えないでください。

最後に実務経験についていえば、幾ら経験を積んでも完璧になることはありません。スキルアップにゴールは無いうえ、税務というのは変化の激しい世界であり、常に自分自身のスキル・知識を磨くことが求められます。

『実務経験が無ければうまくいかない』と考えるのもおかしいのですが、同様に『これだけ経験を積んだから大丈夫』と考えるのもおかしな発想です。

メリット
開業後、スムーズに業務を進めることが出来る

デメリット
開業までに時間がかかる
営業力が身に付かない
仮に顧客が出来たとしても、営業力がないと業務がうまくこなせない

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